狐と嫁と溺愛と

湯船に入り、寄りかかる。



そっとお腹に触れる手。



「痛々しい…」

「しばらく消えないかな…。痛かったな、殴られた時」

「加減はされてるけどな。アズマの力でナナを殴れば、お前は死ぬ」

「取引材料だったからね」

「ちなみに、こことここにも痣ができてるって知ってたか?」



触られたのは背中と太ももの裏。



自分じゃ見えないところを、寝てる間にやられたらしい。



どうりで寝てる時も体が痛いわけだ…。



あいつ、許せない‼︎



「やっぱりあたしも同席する。なんかムカついてきた」

「ははっ、わかった」



お風呂から出て、布団に入って。



大河さんの隣で眠ったら、四役の会議の日。



大河さんがリンさんと暴れてた離れに、他の妖が来てるみたいで、ちょっとドキドキ…。



「行くか」

「うん」

「堂々と前だけ向いてればいい」



そう言われてちょっと安心。



あたしは大河さんの奥さんだって、胸張ってる。