狐と嫁と溺愛と

しばらく抱きしめられて、気持ちが落ち着いたら大河さんと志鬼くんの部屋へ。



「すっげ…。これがナナの…。キレイだな」

「本当は誰にもやりたくない。俺がケガさせなきゃ、絶対やんない。もう、2度とナナの力はやらないからな」

「わ、わかった…」



志鬼くんが一気に小瓶の中身を飲み干した。



大丈夫…?



大河さんみたいになったりしない?



「うっ…」

「志鬼くんっ⁉︎」

「うっま‼︎なんだよ、これ‼︎ってか、傷が…」

「えっ⁉︎」



一瞬で消えた傷。



そして、志鬼くんにキバが生え、ふたつのツノが現れた。



髪も金から青に染まり、初めて見た、志鬼くんの本来の姿。



「やんちゃ感ハンパないね…」

「なんだよ、それ‼︎勝手にこの姿に…」

「本当に鬼だ」

「体痺れる…」



大河さんはあれくらいで痺れるなんて、笑わせるなと笑っていた。



鬼さんは羨ましそうにそれを見ていて、お父さんはうるさい親子だと嘆く。