「やあ、カイン。久しぶりだね」

にこりとカインに笑みをこぼした後、グレンはカインの向かいに座った。

「おう、勇者。今日は一体どういう内容だい?」
「うん。まずね、説明してもらおうかと思って。どうしてカインはメルダの所にいるのかを」

にこにこしながらカインを見ているが、勇者の目は笑っていない。
どうやら凱旋の時のあの表情は、カインに向けられたので間違いがないようだった。
カインはそんなグレンを見てふっと笑う。

やっぱり気にしていたか・・・。
だよなぁ、あの部屋でメルダと二人でいるんだもんな。
そりゃあ気になるか。