お父様の近くには大行列。

ふふふ。まあそうよ。
世界一の財閥だもの。


『え?霜野沢さんがいらしてない?』

『はい。旦那様。』


『何かあったのか?電話しろ。早く!』
『はい。旦那様。』


『ご連絡を。』


『はい。』


『旦那様。霜野沢様はご体調が優れないとのことです。』


『そうか。お大事にと伝えろ。』


『はい。』




お父様は楽しそうでなかった。

いつもより早くにパーティは終わりを告げた。