入り口のエントランスはとにかく広く、天井も高かった。

思わず天井を見上げてしまう。
陽の光が入るように窓の位置が設計されているのか、とても明るい。


「映画の世界みたい・・・・凄い・・・」

ほけーっと辺りを見回していると、やがてエントランスの先にある大きな階段から、フランが下りてきた。
ガリエルのように兜はつけてはいないが、身体には重そうな鎧を着けている。

階段を下りるたびに赤色のマントがゆらりと揺れる。

その姿がなんとも美しくて、るりはついつい見とれてしまった。



「久しぶり、ルリ。会いたかったよ」

フランに声を掛けられ、はっと意識を取り戻す。