「はあはあ・・・・・炎に焼かれているようだった。死ぬかと思った・・・」

「また偉そうにしたら吹くから。覚えといてね」

疲れきったフランを前にるりは、これ見よがしに上から目線で話す。
少しむっとしていたが、フランは素直に頷いた。

「じ、じゃあ質問の続きだ。知らない間にこの森に来ていたと言っていたが、どういうことだ?前はどこにいた?」

「うーん、簡単に言えばこの世界の人じゃないの。別な世界にいたんだけど、気付いたらここにいたのよ」

「この世界の人間ではない・・・?じゃあなぜ魔法が使える?」

「私自身は魔法を使うことが出来ないんだけど、なぜかフルートを吹くと魔法が使えるのよ。なぜなのかは私にもよくわからないんだけど。あ、でも魔法っていってもたいした魔法じゃないのよ。人の役には立つけどね、ある意味」



そういうと、今度はあの金平糖の曲を吹き始める。
空から色とりどりの金平糖がぱらぱらと降ってきて、フランの手に落ちてきた。