"さよなら、みんな。私地獄へ行きます。"

意を決して閻魔様の登場を待つ。



・・・が。
・・・・一向に現れない。



ちゅんちゅん。
ぴーるるる・・・。


鳥の声だけが遠くから聞こえるだけだった。




「・・・何もない」

るりは拍子抜けた。

・・・あちらから迎えに来るんじゃないのか。

「・・・仕方ない。来ないならこちらから行くまでだ」


目をよーくこらして辺りを見る。
すると、遠くの方でポツンと光る何かを見つけた。

「お、なにかある」