「辞令が下りた。来月騎士団長になる。騎士団長になるとこの城で住まなければならない。国王が私達の為に、特別に一緒に住める部屋を用意してくれたんだ。お互い忙しくなるとは思うが、少しでも一緒にいる事が出来る」

フランは満面の笑みをるりに向けた。
この3年、お互い時間のある時はなるべく会うようにしてきたが、会えない日も沢山あって寂しい思いをしてきた。

それがもう少しでなくなる。
忙しくても、顔を合わせることが出来る。
一緒にいる事が出来る。




「嬉しい・・・!!フラン、私とても幸せよ!こんな私を好きになってくれてありがとう!」

「・・・私もだ。これからは2人で、沢山の幸せを築いていこう」

「・・・うん!!」



抱きしめる力が強くなる。
まるで、お互いの愛を確かめ合うように。



「――――愛している、私の、ルリ」