国を出てから3年。
グレイの風貌は大分変わっていた。

白かった肌も少し黒くなり、長く伸ばしていた髪も切って短い。
細かった身体も少し大きくなっている。

この3年間、色々な修羅場をくぐってきた。
どれだけ自分のいた国が平和であったかを、思い知らされる3年でもあった。

帰りたいと何回思ったのかわからない。
それでも、ただひたすらに自分の力を磨き続けた。

――――そして、今に至る。

大きくなった身体と共に成長した自信。
もう帰っても大丈夫だろう。

そう思えるようになった。


「半年後、会えるのを楽しみにしていますよ」

グレイは、陽を見つめながらそう呟いた。