不気味なメロディーが、辺りに響き渡る。

そのメロディーに、フランは目を覚ました。

朦朧とする意識。

暗い闇の中にぼんやりとるりの姿がフランの瞳に映った。


「ル・・・リ・・・」

フランは喉に力を込め声を出そうとするが、思うように声が出ない。

身体も動かない。
拳を握るのが精一杯だ。

取り戻した意識もまた消えそうになる。

止めてくれ、吹くな!
目を覚ませ!ルリ!!!

ルリを止めないと。
でなければこの世界は・・・!