ある茂みの場所でギィちゃんは止まる。
るりはその茂みを掻き分けると、人が一人通れそうな道が出てきた。


「これを下りていけばいいのね?」

ギィちゃんは一言鳴くと、ふわっとその場から消えた。

「消えた・・・!」


るりはまた一人になる。
心細さが一気に身体中を駆け巡った。



でも行かなきゃ・・・!
下りなきゃみんなの元へ帰れない!


るりは自分に言い聞かすと、その道を駆け下りていった。