・・・どこからともなく、何かの泣き声がする。

・・・ぃギィ・・



るりは辺りを見回す。
すると、空からグロテスクな風貌の魔獣が飛んできた。



「・・あれはレイモンドの・・」

ギィギィ、と声を上げるりの前まで飛んでくると、ぐるりと空中で1回転し、そしてるりの肩に乗った。


「ぎ、ギィちゃん?もしかして・・・助けに来てくれたの?」

おそるおそる声をかけると、ギィちゃんはるりを見てギィ!と鳴いた。



ギィちゃんはそのあと、茂みの方へと飛んでいく。
るりは追いかけるように、ギィちゃんについていった。