「なんだと・・・!?ルリがフィランドールに攫われただって!?」

フランは闇の森を馬で駆け抜け、モールの家にやってきた。モールもまた話を聞いて顔が青くなる。

「・・・はい。一人でいたところを攫われたようです」

「馬鹿共が!何をやっているんだお前達は!!・・・だから城へは行かせたくなかったというのに・・!」

モールの声が一段と大きくなる。フランは反論せずその言葉を受け止めた。

「すみません、モール様。全て私の責任です」

フランは顔を歪めながらモールに謝罪をする。
フランのその姿にモールは少し同情したのか、少し声のトーンを落とした。