「どうしたの?なんか疲れてるけど・・・」

「あ、ああ。少し忙しくてね。でもどうしてもルリに会いたくて、なんとか終わらせて来たんだ」

余程急いで来たんだろう、服もよれよれになっている。いつものフランらしくない。

「明日のパーティーの事だけど、ルリはドレスを持ってないだろう?いつもの魔法着で出るわけにもいかないから、用意してきたんだ」

そう言うと、フランはるりにその箱を渡した。

「開けてもいい?」

「もちろん」

机に箱を置き開ける。そこには淡いブルーのシンプルなドレスが入っていた。
決して派手なドレスではないが、素材も形もいい。

「ルリに似合うと思って選んだんだ。どう?」

「綺麗なドレス・・・・!嬉しい!いいの?」

るりは身体にドレスを合わせて喜んでいる。
フランはそんなるりを優しい笑顔で見つめていた。