【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜

美樹はぽりぼりと音を立てて後頭部を掻き毟ると、猫背でよろりと歩き始める。


「とっととジャージに着替えて大広間集合な。じゃ、俺行くわー」


女子部屋に男子三人がいたのはお咎めも無く、美樹は用を済ませるとさっさと部屋から出て行った。


ルイはその一連の流れをじーっと見つめていていたが、どうにもルイは美樹の事は全く掴めないようで不服そうに眉を寄せている。


「はっはっは。ルイ、先生のことあまり得意じゃないって顔。さて、俺達は外で待ってるから二人は着替えてて。嶋山、ルイ、行くよ」


表向きは嶋山成がリーダーなんだけれど、実は思慮深くてしっかりしている楠本燭が実質的にはリーダーなのかもしれない。


最初の印象からは信じられない程の、端正な顔立ちで浮かべた笑顔をドアの方へ向けた楠本燭と、首根っこを掴まれながら手を振る嶋山成、それから、無表情のルイ。


一見物凄くアンバランスな三人だけど、あの三人は日に日に上手くバランスを取れるようになっている。