ルイはまるで、罪と罰にまみれた世界に独りきりの私に寄り添うように、私の小指を親指と人差し指できゅっと摘む。
「……ルイ」
触れないで。傍にいないで。捨て失せた筈の色んなものを、実は手放していないような気持ちになるから。
昨夜の不思議な夢の、左の方に感じた懐かしい温もりに似た何かが、ルイを伝って私を麻痺させる。
拒否する為にルイの方を見れば、美しい横顔が遠くを見据え、そして、見とれているうちに、ひと雫を、天然石のような灰色と茶色の混ざった瞳から、スローモーションで落とした。
……夢じゃ、無かった。ルイは、持っていたのだ。本当に、それを持っていた。
「ルイ。何故それを零すのですか?何故、君は持っているのですか?」
「エミリ、キミは本当は知っている。ボクのこれがなんなのか、何故持っているのか、知っている筈だよ。ただ一つだけ言うなら……ボクはキミに触れるとこれを流す事が出来るようになっているんだ」
そんなの、知らない。どうしてそんな機能を付けているの?そんなもの、私には必要無い。ルイにだって、必要無いものでしょう?
「……ルイ」
触れないで。傍にいないで。捨て失せた筈の色んなものを、実は手放していないような気持ちになるから。
昨夜の不思議な夢の、左の方に感じた懐かしい温もりに似た何かが、ルイを伝って私を麻痺させる。
拒否する為にルイの方を見れば、美しい横顔が遠くを見据え、そして、見とれているうちに、ひと雫を、天然石のような灰色と茶色の混ざった瞳から、スローモーションで落とした。
……夢じゃ、無かった。ルイは、持っていたのだ。本当に、それを持っていた。
「ルイ。何故それを零すのですか?何故、君は持っているのですか?」
「エミリ、キミは本当は知っている。ボクのこれがなんなのか、何故持っているのか、知っている筈だよ。ただ一つだけ言うなら……ボクはキミに触れるとこれを流す事が出来るようになっているんだ」
そんなの、知らない。どうしてそんな機能を付けているの?そんなもの、私には必要無い。ルイにだって、必要無いものでしょう?



