【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜

「エミリ」


見つめ合ったまま、君が一番好きだった声で私の名を呼ぶ。


「ねぇエミリ、ちゃんと取り戻せたかな?ボクの命は、キミを取り戻す事が出来た?キミに全てを返せた?……キミに愛してると、伝えられた?キミに聞きたい事が、沢山あり過ぎる。ずっと一緒にいたのに、時間が足りないよ」


私もそうだよ。君に話したい事、逆に君に聞きたい事が沢山あるよ。


「初めて見たものと、最後に見るものがキミである事が、ボクにとって一番の宝物だ。時間も、心すらもキミと運命共同体であれた奇跡は、きっとボクがいなくなっても消えはしない。ボクがキミを愛した事も、記憶も、流した涙も」


そうだね。残っているし、この先一生私の心に残り続けるよ。君がくれた全てが、君が取り戻してくれた心に。


もういない君が胸にいる事が嬉しくて、だけどどうしようもなく悲しくて、心が触りたくて胸元をギュッと抑え、抱き締めた。


そんな私に、ルイが最後のお願いを口にする。