そして、辿る事で思い出す。ルイとの本当の初めてを。
「越してきて半年経った冬の日、父から贈り物が届きました。小さな、綺麗な白いロボット。組み込まれたいくつかの言葉を喋る、おもちゃのようなロボットでした」
私が振り返ると、成も、里佳子も、燭も、一斉にルイの方を見る。ルイはその視線全てに応えるように、天然石のような大きな茶色の瞳を細め、微笑んだ。
「お父さんは、キミの母親が忙しいのを見越してボクを造り出した。キミの傍にいれるようにね。そして、同時にあの時のボクに一つ、誰にも気付かれぬように大事な機能を付けた」
ルイはもう、自分が古びたロボットである頃を隠さない。私の為に存在してくれた事実を、私達に語る。
「君には、私の生活を記録し父へ転送出来る機能が付いていたのでしょう?」
「うん。それは、エミリと会わせて貰えない事を危惧した父心ともう一つ、エミリの母親に心配されるものがあっての監視の意味を込めてだった」
ルイの言葉に、ひゅ、と息を呑む音が聞こえた。その音の正体は、同じ経験をした成だった。
「笑里の母ちゃんに、虐待の可能性があったって、そう言いたいの……?」
可能性があったのに娘を手放した父親に、成は自分の事を重ねたのだろう。時折落ち着き無く耳を触り、微かに震えている。
もう感じない筈の痛みを感じたのだろう。それを見ていると、私も鎖骨から胸にかけて走った傷がビリビリと痛み出す。
「越してきて半年経った冬の日、父から贈り物が届きました。小さな、綺麗な白いロボット。組み込まれたいくつかの言葉を喋る、おもちゃのようなロボットでした」
私が振り返ると、成も、里佳子も、燭も、一斉にルイの方を見る。ルイはその視線全てに応えるように、天然石のような大きな茶色の瞳を細め、微笑んだ。
「お父さんは、キミの母親が忙しいのを見越してボクを造り出した。キミの傍にいれるようにね。そして、同時にあの時のボクに一つ、誰にも気付かれぬように大事な機能を付けた」
ルイはもう、自分が古びたロボットである頃を隠さない。私の為に存在してくれた事実を、私達に語る。
「君には、私の生活を記録し父へ転送出来る機能が付いていたのでしょう?」
「うん。それは、エミリと会わせて貰えない事を危惧した父心ともう一つ、エミリの母親に心配されるものがあっての監視の意味を込めてだった」
ルイの言葉に、ひゅ、と息を呑む音が聞こえた。その音の正体は、同じ経験をした成だった。
「笑里の母ちゃんに、虐待の可能性があったって、そう言いたいの……?」
可能性があったのに娘を手放した父親に、成は自分の事を重ねたのだろう。時折落ち着き無く耳を触り、微かに震えている。
もう感じない筈の痛みを感じたのだろう。それを見ていると、私も鎖骨から胸にかけて走った傷がビリビリと痛み出す。



