「笑里はルイがよほど大事なんだね。ルイは愛されてますなぁ」
そんな私にゆるゆると何とも言えない柔らかさで微笑んだ成が言った言葉に、少しの寂しさを覚える。私の思っている事は、言わなければ成には伝わらないのか、と。
「心配しなくても、成の事もちゃんと愛してますよ。もうひと月も一緒に住んでますから家族のようなものじゃないですか」
とん、と成の背中を、里佳子の真似をして、だけど里佳子程強くではなく触れるように叩いて前を走りながら言い放ち振り返ると、成は傾いた夕日よりも顔を、腕さえも染めて涙を浮かべていた。
「ど、どんな顔、ですか?それ」
「うわぁ!あ、あ、あ……!どんな顔でもないから!わーっ!」
あわあわと首と手を動かし小動物のようになった成は、先に出た私をあっという間に追い越して先を歩く。
「どんな顔ですか?」
「何でも良いじゃんもー!」
そんな成が心底愛らしくて、どうしようもなく突っつきたくなる。
やっぱり、ルイがいなくても笑える。それは私の柔らかいところをちくちくと刺すけれど、感情に抗う事はもうしない。
傍にいなくても笑える私を、彼はどう思うだろうか。逆に、ルイは私がいない世界でも心を持って、感情を受け入れて行くのだろうか。
そんな私にゆるゆると何とも言えない柔らかさで微笑んだ成が言った言葉に、少しの寂しさを覚える。私の思っている事は、言わなければ成には伝わらないのか、と。
「心配しなくても、成の事もちゃんと愛してますよ。もうひと月も一緒に住んでますから家族のようなものじゃないですか」
とん、と成の背中を、里佳子の真似をして、だけど里佳子程強くではなく触れるように叩いて前を走りながら言い放ち振り返ると、成は傾いた夕日よりも顔を、腕さえも染めて涙を浮かべていた。
「ど、どんな顔、ですか?それ」
「うわぁ!あ、あ、あ……!どんな顔でもないから!わーっ!」
あわあわと首と手を動かし小動物のようになった成は、先に出た私をあっという間に追い越して先を歩く。
「どんな顔ですか?」
「何でも良いじゃんもー!」
そんな成が心底愛らしくて、どうしようもなく突っつきたくなる。
やっぱり、ルイがいなくても笑える。それは私の柔らかいところをちくちくと刺すけれど、感情に抗う事はもうしない。
傍にいなくても笑える私を、彼はどう思うだろうか。逆に、ルイは私がいない世界でも心を持って、感情を受け入れて行くのだろうか。



