【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜

私の想いを感じたのか、ルイが黙って頷いて、その透き通る茶色い瞳でゆっくり全員を見渡した。


「ナルから聞いた過去から、エミリが何故母親を殺しても罪を問われたか、皆もう分かっているよね?」


話の核心を言い出すのは辛い事だろうに、ルイは自らその役回りを勝手出た。この場の誰も傷付けたくないというルイの優しさなのだろう。


「その話について、先に謝る。ごめん。俺、少しだけ調べさせて貰ったよ」


その言葉に、我先にと反応を示したのは燭だった。


「二年と数ヶ月前の事件、京都で、未成年が殺人を犯した事件なんてものは普通なら忘れられないショッキングな事件だ。けれど、俺にはそんな事件のニュースが流れていた記憶なんて無くてね。その時期の新聞やニュースをここに来るまでの時間に見たんだ」


頭の良い燭が、身近の人物の重大な過去をぼんやり話してもらえるまで待つ事なんて出来るわけが無かったのだ。


彼は彼なりに色んな話や私達との時間で考え、事件の概要くらいは知っておくべきだと動いたに違いない。