【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜

「迷惑じゃないの……?」


「バカかお前!あのなー、ダチってのは迷惑を楽しめるからダチなの!お前はもっと迷惑をかけろ!そこでもりもり食ってるバカと、澄ました顔のバカもな!」


キツイ音で、なんて優しい旋律を奏でる人なのだろう。その答えはこれから先も謎のままだけれど、御堂里佳子という人は、おそらくしわしわのおばあさんになっても、こういう人であり続けるのだろう。


「今回はリカちゃんに賛同かな。君達、頭良いのにホントに馬鹿だと思う。迷惑かけてなんぼな関係に、俺達もうなってるんじゃない?まぁそうだと嬉しいなって言うのが本音だけど」


燭はそんな里佳子の言葉を中和する、誰が聞いても落ち着いた一定の低音を持っていて、一定だけどそこには温かさが満ち溢れていて、心にいつの間にか座り込む人。


気付けて良かったと思う。私が背中を向け続けたこの世界には、こんなにも幸せが溢れていると言う事を。


罪が許されるとは思わない。皆が許してくれても私が犯した事は消せないし、この先一生背負わなければならないとも思う。


けれど、大袈裟かもしれなくても、神様はきっとどこかにいて、こんな私でも幸せでいても良いと言ってくれている気がする。


だから、その言葉に従って、大切な人達をちゃんと大切だと認めよう。


それが私の幸せであり、この先一生かけてやり遂げなければならない禊なのだ。