「父もこの手紙でそれに気付いた。兄が戻ってきた時に生活が始められるよう、マンションも準備してくれてるし。兄は職場にも恵まれていてね。以前働いていた工場が迎え入れてくれる予定になってるんだ」
だから、それまで耐えると言うのか。こんな痛みを伴う辛い事に。
到底理解出来ない。でも、私と成の決定的な違いは『希望』を持てる事。それがあるから、成は何に対しても生きて行けるのだ。
「この手紙が来たのは丁度俺の耳がああなる前の日だった。……そう言えば、後は察しがつくでしょう?あれ、テニスラケットでガツーンってされて、流石にヤバかったなぁ」
つまりは、成の母親がこの手紙を読み、自分ではなく成を愛しているのが伝わりヒステリーを起こし手紙を破り捨て、成に暴行を加えたということだ。
「来年まで、耐えられるの?ヒトはそんなに頑丈なの?これまでは奇跡的に大丈夫だったかもしれないけど、ナルが無事な保証ってあるのかな」
ルイが、私の手を握りながら訴えた。成の為に涙を流そうとした行動なのだろう。思惑通り、酷く美しい光の粒が頬を伝い、とめどなく落ちて行く。
そんなルイの涙を、成はいつかのように手を受け皿にして拾う。
「こんな綺麗な物、流さないで。やっぱり、何か勿体無い気がするんだ」
成は、自分に対しての優しい感情にきっと弱い。私も同じだから、良くわかる。だから、受け皿にして吸収しようとしてしまう。
だから、それまで耐えると言うのか。こんな痛みを伴う辛い事に。
到底理解出来ない。でも、私と成の決定的な違いは『希望』を持てる事。それがあるから、成は何に対しても生きて行けるのだ。
「この手紙が来たのは丁度俺の耳がああなる前の日だった。……そう言えば、後は察しがつくでしょう?あれ、テニスラケットでガツーンってされて、流石にヤバかったなぁ」
つまりは、成の母親がこの手紙を読み、自分ではなく成を愛しているのが伝わりヒステリーを起こし手紙を破り捨て、成に暴行を加えたということだ。
「来年まで、耐えられるの?ヒトはそんなに頑丈なの?これまでは奇跡的に大丈夫だったかもしれないけど、ナルが無事な保証ってあるのかな」
ルイが、私の手を握りながら訴えた。成の為に涙を流そうとした行動なのだろう。思惑通り、酷く美しい光の粒が頬を伝い、とめどなく落ちて行く。
そんなルイの涙を、成はいつかのように手を受け皿にして拾う。
「こんな綺麗な物、流さないで。やっぱり、何か勿体無い気がするんだ」
成は、自分に対しての優しい感情にきっと弱い。私も同じだから、良くわかる。だから、受け皿にして吸収しようとしてしまう。



