【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜

言葉は武器にはならない。その燭の言葉に共感したけれど、燭の言葉が武器にならない理由が分かる。


「もう、俺はリカちゃんには不要かもね。リカちゃんにはもう『ダチ』が出来たから。もう、俺とのごっこは、終わりで……」


聞いていられなかった。腹の底からの登って、胸の奥すら熱すぎて、頭が逆上せて、勢い良くソファーから立ち上がった。


「笑里、ちゃん?」


「あ、燭は……!君は、どうして言葉を自分に刺して自分を攻撃するんですか!確かに燭の言葉は相手を傷付けない。だって、私達に向かうのは、燭自身に刺さったナイフの柄の部分じゃないですか」


込み上げて、込み上げて込み上げて止まらない。この感情は……そうか、これが『怒り』だ。


ずっと燭に対してふつふつと募っていたのは『怒り』だったのだ。里佳子を守る為に自身を傷付ける燭へ対して、私はずっと『怒り』を持っていた。


気付けばなんて簡単な感情なのだろう。だけど簡単に止まらない。止めるのは難しいらしい。