【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜

「おはよー、あれ、面倒くさい空気プンプン?里佳子さん何したんですかー?」


「あー、分かってるくせにそういう事言う奴来たー。めんど」


そして、この空気感でもお構い無しの、遅刻ギリギリの成と委員会の仕事を終えたらしい燭が共に教室に入り、里佳子が心底面倒くさそうに手をヒラヒラと振って答える。


燭は教室に入った途端、こちらに挨拶する暇も無く現在のヒエラルキー上層部女子に囲まれて目を泳がせているようだ。


「女子ってコエー。燭がイケメンだって分かった途端この反応だよ。修学旅行前まで触らぬ神に祟なし的な感じだったのにね」


「データを分析すると、ボクやナルが自分達に靡かないのが分かってるから尚更アカリにって感じだよね」


「だからその機械的な発言自粛しろっつーの」


いつもの会話だけれど、里佳子は平気そうに見えて燭を見ないようにしているのが分かってしまう。


本当にこのままにしてしまうと、里佳子と燭はまた気まずい状況になりかねない。


こういう時、感情が欠落していない人間はどういう行動を取るのだろう。答えを出すには私には難易度が高い。