【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜

「まー初めてじゃねぇし。中学の時もこんな。アタシが気が強いから引っ付いてて、頼んでもねーのにアタシが嫌いな奴排除して最終的には燭に惚れた奴がアタシをハブる。でもアタシが怖いのか燭に媚びたいのか知んないけど酷いイジメにはなんない、みたいな?」


平気な顔をしている里佳子だけど、本当は里佳子は寂しい気持ちもあるのだろう。


だって、今までどんな態度だったであれ、どんなことをしていたであれ、友達だった人間が掌を返すように自分の敵になったのだ。


私みたいに、周りを裏切るような罪を犯したわけじゃないのに。


「そういうことって生産的じゃないからアタシは加担しない。まぁ、助けたりとかもしなかったから巡って来ても逆らわないけどな」


寂しさを含んだ笑顔は少しくすんでいる。里佳子のグレージュカラーの短髪みたい。


「リカコ……生産的なんて難しい言葉知ってるんだね。意外過ぎ」


「はぁ!?このポンコツ!テメェ腹立つ!」


今の状況に似合わないルイの言葉に、そのくすみは消えてパッと華やぐような笑顔になった里佳子は、ルイの肩にグーパンチをひとつお見舞いした。


彼女が本当に気にしていないのなら、あちらは危害は加えて来なさそうだし良いのかも知れない。