【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜

私達は荷物をさっさと片付けて、誰も寄り付かない里佳子の傍へと座る。


「なんだ、お前らが朝から私の方に来るの珍しくね?どういう風の吹き回しだよ」


「リカコの傍が逆に安全圏な気がするんだよね、今は」


遠まわしだがかなり嫌味ったらしく、そして周りに聞こえるように言ったルイはぐるりと教室を見渡した。


このクラスは男子の力は弱い。だからか、女子の今の態度に逆らえないのか男子達は目が合わぬように気づかぬ振り。


下層部の女子達も反応は同じ。中層部の女子達は気まずそうに顔を俯かせ、上層部の女子達はそんなの気にならないと言ったそぶり。


「あー、成程。ってかさぁ、アタシハブったところでどうとも思わねーし。ってか、ハブとかイジメって弱い奴がすることだろ?気にする必要あんの?」


里佳子は頭が悪いようで自頭は悪くない。


今、自分が置かれた状況はきちんと理解していて、それでも毅然とした態度。


里佳子は強い人。でも、強いけど、弱さの見せ方をしらない弱い人。