【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜




宿泊施設からずっと遠い、京都の海沿いの小さな町。


私の罪の眠るその町へ、人もあまり乗らないローカル線で五人、揺られながら向かっている。


近付く度に不安になる。私をさらけ出す事がこんなに怖い事だっただなんて、思っていなかった。


そんな私の不安とは裏腹に、他の全員はいつも通り。それはもう、気味が悪いくらいに。


「のどかだなぁ。良いな。俺、将来こっちに住みたいなぁ」


「お前燭、ただでさえジジくさいのに田舎に住んだらただのジジイじゃねぇか」


「リカちゃん口が悪いぞ。悪いのは育たなかった胸と頭くらいに留めとけって」


いざこざがまだ解決していなくてぎこちない二人なのに、この幼馴染みの二人はいつの間にか馴染んだ、自然な会話をしている。


「ふーん、結局二人がどんな関係で何で今までお互い知らんぷりだったのか教えて貰ってないけど、仲良しなんだな!」


そんな二人を嬉しそうにニコニコ眺めて、悪びれも無く発した嶋山成のその言葉に、二人は無意識に親しく話していた事に気付き、そっとお互いから目線を逸らした。