この2人が波風立たずに今までクラスメートとして過ごしてきたことに、ビックリするくらいだ。


「先生、早く紹介してください!」


早く転校生を見て見たいのか、他の子も声を上げる。


ウラシマは「わかったわかった」と、生徒を沈めてから「入っていいぞ!」と、廊下にいる転校生へと声をかけた。


その人が入ってきた瞬間、クラスの雰囲気が変わった。


時間が流れているように停止しているような感覚。


ざわめきは一瞬にして消え、波を打ったように静まり返る。


誰もが彼に釘付けになっていた。


女子だけじゃない、きっと男子もだ。


180センチはありそうな長身に、足の長い8頭身。


少し高い鼻に、サラリとした髪の毛。


元々色素が薄いのか全体的の透明感がある。


彼が歩くたびに女子生徒から熱のあるため息がこぼれる。