あたしも、栞理たちもケンジ君の血で真っ赤にそまり、周囲に鉄の匂いが立ち込める。


激しい吐き気に襲われてあたしはその場に嘔吐した。


その嘔吐物の中に、違和感があった。


あたしは透明に近いその嘔吐物を見つめる。



そしてその中に、うごめくものを見つけたのだ。


小さな小さな生まれたてのヘビが、あたしの嘔吐物の中に無数にいたのだ。


胃液の中を泳ぐようにして体をくねらせている。


そして、あたしは自分の悲鳴で目を覚ましたのだった。