自白……供述調書

 刑務所や拘置所にも年末年始はある。

 懲罰中の者でも、年末年始の連休の間は、その処遇を解かれ、ラジオを聴かせて貰える。

 配られる連休用の甘味品は、知らない者が見たら驚く位の量が配られる。食事も普段の麦飯が、三が日の間だけ銀シャリだ。

 大晦日はラジオで紅白歌合戦が流され、元旦は朝早くから正月番組を放送してくれる。

 刑務所ならばテレビだから、老齢の再犯者の中には、正月を刑務所で過ごそうとしてわざと捕まる者も居る。

 そんな正月も、病舎のベッドでじっと横になっている私には関係の無い事だった。

 まともに食事を口にしなくなってかなり経っている。リンゲルだけで生かされている状態だ。

 私の部屋には監視カメラが付いている。その辺は予測していたから問題じゃない。問題なのは、最後の最後に事を行えるだけの力が残っているかどうかであった。

 事……

 それは、自らの手で……

 様々な方法を考えたが、恐らくこれが一番自分には合っている……

 やれる……

 入口上に埋め込まれたラジオから、騒々しい程の笑い声が流れている。

 正月の演芸番組か。

 耳にまとわり付くような笑い声。

 眠りかけていた私は、突然身を起こした。