自白……供述調書

「次回、判決ですが、年明けの、一月二十日の午前十時という事で弁護人いかがでしょうか?」

「えぇぇ、一月二十日……二十日と、あ、はい大丈夫です」

「それでは、次回判決を一月二十日午前十時という事で」

 私はその言葉を他人事のように聞いていた。

 二人の刑務官が私の手に手錠を掛け、縄を腰に括りつける。

 この時の事を私は今になっても、はっきりと思い出せない。

 後に判決を言い渡された時の方がはっきりと覚えている。

 とにかく、気が付いたら拘置所に戻っていた。

 夜勤担当がやたらに私の事を気にしてか、何時もより早い間隔で私の様子を伺いに巡回した。

 消灯時間になっても、私はただ呆っとしたまま壁にもたれていた。

 巡回の刑務官が、

「木山、就寝の時間だぞ。布団を敷いて早く寝なさい」

 と注意はして行くが、それ以上は強く言わなかった。

 私は、布団も敷かず膝を抱えたままゴロリと横たわった。