隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。



「で、どうして宙は茉奈ちゃんの家に住んでるわけ?」



あぁ、そういえばそれを聞き出そうとこのお泊まり会を計画したんだっけ。



「茉奈の母さんに頼まれた」



「頼まれた?」



「あぁ」



あの日、これから10日間家を開けることを茉奈の母さんから告げられた。



それで家事も何もできない茉奈のために、家に住んでほしいと鍵を渡された。



茉奈が嫌がることも目に見えていた俺は断ろうとした。



申し訳ないですが、今回は──と。



だが……



大事な一人娘が心配でどうしても、と言うので俺は折れてしまった。