ぼそりと言われた最後の言葉があまり聞き取れなかった。
だからすぐに聞き返したんだけど、斎藤さんに上手く流されて、そのままになってしまった。
「それにしても、そうか。現状は油断出来ないな」
「あ、広海くんのことですか? いえ、でもひと目のつく外では危ないことなんてされないでしょうし、時間が経てばそのうち」
確かに毎日落ち着かないけど。でも、広海くんが本当にニュースとかで見るようなそんな恐ろしいことをするだなんてさすがに思えないし……。
本当のあの人は、優しかったはずだから。
そう出会った頃を思い出して、信じようとしていると、隣から言われた言葉に吃驚して思考が止まってしまう。
「俺を選んでくれないか?」
「な……に、を」
「そうしたら、極力いつでも側にいて、守ってやれる」
間近にある斎藤さんの目は私を真っ直ぐ見据え、こっちがごまかせるような雰囲気じゃない。
本心は嬉しい。それと、安堵してる。
ひとりきりじゃないって。
誰かが……側にいてくれるなんて。しかもそれが、斎藤さんだなんて私にとっては幸運で贅沢な出来事でしかない。
「いつもいつもわけがわかりません。そんなこと、斎藤さんにはなんの足しにもならないのに」
「俺がそうしたい。それが理由じゃ、足りない?」
迷うことなく間髪入れずに返答されると、こっちの方が黙り込んでしまう。
神様、一体どういうこと?
こんなことを甘んじて受け入れてもいいんですか?
高揚する気持ちと共に、頬が赤くなってるのがわかる。
こんな引力感じる人、他に知らない。
吸い込まれるように深海のような瞳に心を奪われて、きっと息すら忘れてた。
すると、斎藤さんはあの笑い方――少し、得意げな笑みを口元に浮かべる。
「無言は肯定と受け取るよ。じゃあ、そういうことで決まり。いいね? 茉莉」
あれよと言う間に話を進められ、心の底では受け入れたかった私は拒否も出来ずそのまま流された。
『極力いつでも側にいて』
今しがた言われた言葉を思い出すと、胸が甘く締め付けられる。
さっきとは違う優しい微笑みが、さらにそれに拍車をかけた。
だからすぐに聞き返したんだけど、斎藤さんに上手く流されて、そのままになってしまった。
「それにしても、そうか。現状は油断出来ないな」
「あ、広海くんのことですか? いえ、でもひと目のつく外では危ないことなんてされないでしょうし、時間が経てばそのうち」
確かに毎日落ち着かないけど。でも、広海くんが本当にニュースとかで見るようなそんな恐ろしいことをするだなんてさすがに思えないし……。
本当のあの人は、優しかったはずだから。
そう出会った頃を思い出して、信じようとしていると、隣から言われた言葉に吃驚して思考が止まってしまう。
「俺を選んでくれないか?」
「な……に、を」
「そうしたら、極力いつでも側にいて、守ってやれる」
間近にある斎藤さんの目は私を真っ直ぐ見据え、こっちがごまかせるような雰囲気じゃない。
本心は嬉しい。それと、安堵してる。
ひとりきりじゃないって。
誰かが……側にいてくれるなんて。しかもそれが、斎藤さんだなんて私にとっては幸運で贅沢な出来事でしかない。
「いつもいつもわけがわかりません。そんなこと、斎藤さんにはなんの足しにもならないのに」
「俺がそうしたい。それが理由じゃ、足りない?」
迷うことなく間髪入れずに返答されると、こっちの方が黙り込んでしまう。
神様、一体どういうこと?
こんなことを甘んじて受け入れてもいいんですか?
高揚する気持ちと共に、頬が赤くなってるのがわかる。
こんな引力感じる人、他に知らない。
吸い込まれるように深海のような瞳に心を奪われて、きっと息すら忘れてた。
すると、斎藤さんはあの笑い方――少し、得意げな笑みを口元に浮かべる。
「無言は肯定と受け取るよ。じゃあ、そういうことで決まり。いいね? 茉莉」
あれよと言う間に話を進められ、心の底では受け入れたかった私は拒否も出来ずそのまま流された。
『極力いつでも側にいて』
今しがた言われた言葉を思い出すと、胸が甘く締め付けられる。
さっきとは違う優しい微笑みが、さらにそれに拍車をかけた。



