これを持っていれば大丈夫だと、そう思っていたのだろうか。
「…馬鹿だな」
小さく呟く。
「可愛いじゃねーの。素直じゃない所なんて、お前にそっくりだ」
「俺はあんなに意固地な性格じゃない」
そういうと、符呪紙をポケットに捩じ込んだ。
「おい、どこ行くんだ?」
玄関に向かう彼の背中に声をかける。
「さっさと霊道を元の状態に正してくる」
「その前に裕一郎の顔、見ていけよ」
「寝てるんだろ、朝までには片をつけて戻ってくるからいい。言いたい事もたくさんあるんだ、さっさと済ませてくるさ」
双瀬に向けた瞳の中に冷たい光が宿るのを見て、背筋に寒気が走った。
(うわっ、目がマジだよ。怒りを全部霊にぶちまけるのは構わんが、限度ってもんを考えろよ…河村)
そっと心の中で思う。
すると、
「おい、双瀬。何ボーっとしてるんだ」
「あ?」
「お前も来るんだよ。第三者の顔して俺を見送るな」
それだけ言うと、ふいと顔を背け部屋を出てった。
「ははっ…だよな」
(くそっ、おれまだ死にたくねーよ)
心の中で叫ぶが、今の河村には怖くて逆らえない。
双瀬は泣く泣く玄関に向かったのだった。
.
「…馬鹿だな」
小さく呟く。
「可愛いじゃねーの。素直じゃない所なんて、お前にそっくりだ」
「俺はあんなに意固地な性格じゃない」
そういうと、符呪紙をポケットに捩じ込んだ。
「おい、どこ行くんだ?」
玄関に向かう彼の背中に声をかける。
「さっさと霊道を元の状態に正してくる」
「その前に裕一郎の顔、見ていけよ」
「寝てるんだろ、朝までには片をつけて戻ってくるからいい。言いたい事もたくさんあるんだ、さっさと済ませてくるさ」
双瀬に向けた瞳の中に冷たい光が宿るのを見て、背筋に寒気が走った。
(うわっ、目がマジだよ。怒りを全部霊にぶちまけるのは構わんが、限度ってもんを考えろよ…河村)
そっと心の中で思う。
すると、
「おい、双瀬。何ボーっとしてるんだ」
「あ?」
「お前も来るんだよ。第三者の顔して俺を見送るな」
それだけ言うと、ふいと顔を背け部屋を出てった。
「ははっ…だよな」
(くそっ、おれまだ死にたくねーよ)
心の中で叫ぶが、今の河村には怖くて逆らえない。
双瀬は泣く泣く玄関に向かったのだった。
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