Darkness † Marker 4   【大禍時】

電車がホームに入ってくるのが見えた時、



くいっ…



ふと、右手が何かに引っ張られるような感覚に襲われ、裕一郎は視線をやる。


「!!」


見ると、あの赤い糸がいつの間にか右手にたくさん絡みついていた。

そして、その中の1本がピンと張られた状態でどこかへ伸びている。

裕一郎は恐る恐るその行く先を、目で追った。


(う、嘘だろ…)


前方へ、前方へ…ホームの反対側に渡る糸のたどり着いた場所には、黒い穴が空いている。


(あれは……まさか……霊道…?)


大きさは昨日の夕方見たものより遥かに小さい。

が、間違いなくそれは壁にポカリと空いた《霊道》だった。



電車のクラクションが鳴る。



車両の先頭が糸に触れた。

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