Darkness † Marker 4   【大禍時】

「うわわっ、何気だるげに答えてんだよ…まさか、お前…」

「なに?」

彼が何に反応しているのか分からなくて、裕一郎は首を傾げた。


「いや、だから…その…」


「何だよ、急にモジモジして」

「じ…実は昨日の夕方、駅の近くでお前が髪の長い女の人と歩いてるの、見かけたんだけど」


(髪の長い………女の人?)


それを聞いて、裕一郎はプッと笑った。

凄い勘違いというものだ。

どうやったら《アレ》が《女の人》に見えるのか。


「あのさ、それってオレと一緒に住んでる…」


「ええーっ、如月、どどど同棲して、もがっ!?」


「シーッ。啓太、声デカいよっ」


裕一郎は慌てて啓太の口を手で塞いだ。

周りにも同じ高校の生徒はたくさんいるのだ。

それを勘違いとは言え、大きな声で騒がれていらぬ噂がたつのは勘弁してほしい。

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