「おい思葉、あの背高の棒は一体何だ?
黒い紐で結ばれているが……こっちの棒についている三食団子みたいなものは?赤いものが光っているが。
おおっ、あの子どもたち、滑るように道を走って、いや、歩いてか?
あれは何だ、一体どのような術を使っているのだ?
あっ、おまえの乗り物によく似た乗り物が後ろに来ているぞ。
天蓋のようなものをかぶっているが、あれは虚無僧の類の者か?
というより、なぜおまえは止まっているんだ、先を急ぐのではなかったのか」
「ちょっと玖皎、分かったから、ストップストップ」
思葉は止まる予感のしない玖皎の柄の部分をつついてさえぎった。
苦笑しつつ、楽しんでもらえて良かったと胸の内でほっとする。
ちなみに今玖皎が疑問にあげたものは、電柱と信号機、ローラースケート、原付だった。
「一気に聞かないでよ、答えきれないから」
「そんな冷たいことを言うなよ、ここにあるのはおれの知らない物ばかりなんだ」
「でしょうね」
「ほら、あそこにいる娘たち。
なぜあのようにして手元を見つめているのだ、何か持っているようだが、歩きながらでは危なくないか?」
視線を巡らすと、前方から歩いてくる女子高生のグループがいた。
テレビドラマでよく見かけるようなオシャレなデザインのブレザーを着ているので、どこかの私立高の生徒であることは分かる。



