「帰ってきた晩にな、わしのところへ来たから尋ねたのじゃ。
そうしたら、思葉とおまえさんが絡んでいるのだと教えられてびっくりしたぞ。
まったく、わしの孫じゃな、あの歳でもう閻魔王の使いの世話になるとは」
この口ぶりだと、永近も思葉くらいの年齢で彼らの厄介になったらしい。
やはり言葉に困っていると、永近は笑い声を引っ込めて玖皎を見た。
「……思葉はな、自分の力をすべて理解しておらん。
まだ完全に目覚めていないからはっきりとは分からぬが、あの子にはわしよりも大きな才がある。
それゆえ、よくないものに狙われやすい……自分で近づこうとするときもたまにな。
だから、あの子が独り立ちするまでは、わしが護ってやろうと思っておった」
「目覚めて、いないのか……あれで?」
「あくまでわしの勘、じゃよ」
念を押すように言って、永近は自分のしわだらけの手を見た。
「わしも老いた、昔のように力を使うことはできぬ。
でも思葉はまだ若い、これからどんどん大きくなる若竹だ。
それをわし独りで護りきれるかと問われれば難しい……」



