頬骨のあたりが少し熱くなっているのを感じる。
絶対に赤らんでいるはずだ。
相変わらずぶっきらぼうな言い方だが、思葉を助け出そうと必死に動き回ってくれたのだということが伝わってきて、照れくさく恥ずかしくなってきた。
顔を見せないようにして、悟られぬよう何気なく話を続ける。
「それにしても驚いたなあ。
まさかこんなにタイミングよく玖皎が人の姿になれるなんてさ。
ま、そのおかげで助かったんだけど」
「……おそらく、晴明の術の影響だろうな」
「セイメイって?」
「安倍晴明だ」
「ふーん……はっ、えっ、うそ、まじで!?」
あまりに軽い調子でビックネームをさらっと言われたので、危うく聞き流しそうになった。
衝撃で照れくささも恥ずかしさも一気に吹き飛ぶ。
思葉は勢いよく振り向きテーブルに両手をついて身を乗り出した。
「あ、安倍晴明って、平安時代の陰陽師の!?」
「うおっ、なんだ知っているのか」
玖皎が面食らった様子になる。



