それから着々と準備が進み



人間界へ到着した。





「お母様、なんで私はツノを隠さなきゃいけないの?」




霧花の質問に、母親は少し考え込んだ。




「1つはね、人間と鬼は違うから。

人間は…自分と同じ種類じゃない人を、怖いと感じてしまうことがあるからよ」



「ふーん…そうなんだぁ、

じゃあ、2つ目は?」





「2つ目はね、陰陽師っていう人達に見つかる恐れがあるからなの」




「おんみょうじ?」




母親は少し微笑んで、うなずいた。




「そう、陰陽師。

良いわね、霧花。これから先、陰陽師と呼ばれる人があなたの近くに現れるかもしれない。


でも…絶対に親しくしてはなりませんよ」





「?はぁーい!」





人間界とは恐ろしいところで。



日々、技術が進歩している。





今も…彼女たちのそばで携帯を耳に当てている男が、


こう言っていた。





「滅希様。母親の叔母が亡くなったという偽情報をながしたら、やっと見つけました。

すぐに場所を送ります」





電波の回路で伝えられた、彼女たちの居場所。




一瞬でそれは鬼斬り陰陽師らに伝わり






「いたぞ!」


「追え!!」





すぐに…行動に移すのだった。