今度はがばっ！と私が凛に抱きつく。



そんな私を、凛は笑いながら抱き返してくれた。





「あれ、霧花？僕は？」




「もちろん平井先輩も、律希も好きです！」




「はは、ありがとね〜」




どこか上機嫌な平井先輩に笑いかけた。




律希はなんだか不服そうだったけど。




そんな律希を見て、先輩は「…気付いちゃった？」なんて言っていた。





…なにが気付いたんだろう。




私と凛はお互い顔を見合わせて、ハテナマークをたくさん浮かべていた。





けどすぐに…ぷっ、と吹き出して、やがてすぐに大きな笑いになった。









…こんな毎日を、過ごせるなんて…思ってもみなかった。






だから、大切にしたいの…






こんなただ笑いあって、泣きあったりする日々が、大好きなんだ。









ねえ、聞こえますか。



……………妖矢(ようや)。