「『炎鳥舞花』…赤の術最強の術さ。

この術を本気を出したら、辺りを一瞬で焼け野原にすると言われている。

武器を扱う者がこの術を得たら、本気を出さずに武器にこの術をかけることができる術だ。


ちなみにその術を受けた武器は赤く光り…


触れた物は例えようのない熱さを感じる」







やっぱり…聞いたとおりだ。



青や黄の頂点の術の名前は知らなかったけど。




そして、その赤の術を操ることができるのが…






「元々この赤の術は、歴史上に残るのを見ると2人しか扱えていない。

その2人は…どちらも鬼斬り陰陽師だった。



だからこそ…今、律希がこの術を扱うことができるのかもね」






そして律希は…『3人目』




炎鳥舞花という伝説に近い術を使うことができる…







「…大地、喋りすぎだ」




「ごめん…けど霧花もこの術のことは知ってただろうし。

深く知るべきだよ」





「霧花、この術を扱えるといっても大して他の者とは俺は変わらない。

確かに陰陽師の中では特別視されてるかもしれないけど…


本気を出すことなど、絶対この先ないだろうし」






そう…だよね、


大丈夫大丈夫。律希だもん。




私が離れる理由なんて…ない、はずだから。








「安心してよ律希。

私は簡単にあんたを特別視なんてしないから!

特別視する価値ないっつの!」




「はぁ?なに言ってんの急にお前」




「え、真実」




「っ…はあぁ………」