「わからない」


俺はゆっくりと首を左右にふった。


「警察がなにか隠している、とか?」


諒がそんな事を口に出す。


「何言っているんだよ。そんな事あるハズないだろ。


何かを隠しているとしても、警察内部の事に俺たちが関われるとは思えない」


「そうだよな……」


諒は呟く。


もし、人形と警察組織がどこかで通じ合っていたら?


通じていたらなんだって言うんだろう。


人形の殺人を黙認している?


そもそも人形の殺人が法律上成立するとも思えない。


通じる必要性がないじゃないか。