気が付くと、俺は自分のベッドの上で目を覚ました。


いつの間に寝てしまったんだろう?


そう思ったが、上半身を起こし頭痛を感じた時、昨日の出来事を思い出した。


すべて、鮮明に。


ハッとして自分の首に指を這わせる。


指先で感じられるものはなにもない。


ヨロヨロと立ち上がり、クローゼットの横にある姿見まで歩く。


鏡の中の自分はやけに疲れていて、目の下にクッキリとクマができている。


俺は近づいて自分の首元を確認した。


「ヒッ……!」


思わず声を上げ後ずさる。


首には女性くらいの大きさの手形がクッキリと残っていたのだ。