良く、最初は出席番号順で席が決まってるから、ソコで話しかけてオトモダチになれば良いって聞くけども。


 うとうとしている最中に、急に『おはよう』って声をかけられ。


 反射的に『ごきげんよう』って答えちゃったのもダメだったかもしれない。


 わたしに声をかけてくれた、コ。


 ぴきっ、と顔を引きつらせたかと思うと。


「ごっ、ごきげんよーーって、言われちゃったーーーぃ!」と全速力で元いたグループに戻って行ってしまった。


 わたしの方だって「まって~~」って追いかけようとしたんだけど。


 その子が戻った先で。


「お嬢さま?」


「いや、お嬢さまにしては地味過ぎっしょ?」


「そもそも、本当のお嬢さまなら、こんな公立に通うわけないって、ふふふ~~」


 みたいな、何だかイヤなくすくす笑いが聞こえて、あえなく撃沈。


 仕方ないので、窓側の自分の席で頬杖ついて外見てた。


 それから、心の中でぶちぶちとつぶやいてみる。



 みなさま『ごきげんよう』についてなにかおっしゃってますけど!


 これ、使い始めるとすごく『楽』なのでございますのよ。