至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ

決してそんなことはない。


ただ、七海さんが伸びたラーメンを食べるのが嫌なら、あたしはそれを食べてもいいと思っただけ。


伸びたラーメンなんて、何度食べたか分からないから。


それでも、七海さんにとっては偽善ぶって聞こえたのだと思い、申し訳なく思いながら差し出した手をひっこめた。


「あ、ごめんね。そんなんで言ったんじゃないって分かってるから」


なのに謝らせてしまった七海さんは、ニコリと笑いながら伸びたラーメンに箸をつけた。


あたしもそれを見て、おにぎりの包みを開いたけれど。



……なんとなく気まずい空気が、あたしたちの間に流れる。