至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ

その手が、あたしの頬に触れた。


「こうして、優月が俺の側に居るのも……」


近づいて来る顔に、瞳を閉じて。


……ゆっくりと重なる唇。



やっぱり唇が触れるとドキドキするけど。


今はそれだけじゃなくて、あたしに大きな安心をくれる。


気持ちがひとつになれる……凌牙のキスはそんなキスだから……。



凌牙のキスが、だんだん深くなっていく。


理性が飛びそうになった瞬間。







「……おい……」





「…………」


「…………」



あたしと凌牙は、唇を重ねあわせたまま、目をあけた。


確かに聞こえた声。


でもそれは、あたしと凌牙、どちらの声でもない。


この部屋に居るのは、あと……。





「……うぜえ……」


今度はハッキリと聞こえた。