凌牙を連れて、さっきの場所に戻ると。


まだそこにはテルさんと灰雅幹部のみんな、若菜が居た。


「凌牙っ!」


「もう大丈夫か!?」


口々に凌牙の容態を心配し、凌牙を取り囲む灰雅メンバー。



「悪かったな」


開口一番、凌牙は謝罪を切り出した。


素直に謝る姿に、あたしもその隣で頭を下げる。



「無事で良かった」


「安心した」






……ん?


良かったと言っている割には、みんなの顔はどこか晴れていない。


思い過ごしじゃなければ、むしろ険しく感じて……。