自分を守ろうとして、飛び込み、刺された和希……。


『兄貴のこと、守れたかな』


それには、和希のありったけの想いが込められていたはず。


自分に遠慮して、手さえあげてくれなかった凌牙。


それでも、いつも凌牙から守られていたと感じ。


和希は、そんな凌牙を心から尊敬していて……。


命に代えてでも、兄を救いたいと思った、わずか14歳の和希。


逆だったとしても、凌牙は同じように和希を守っただろう。


固い絆で結ばれた、真の兄弟の姿に、胸が張り裂けそうになる。