至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ

「ねぇっ、なんでっ……」


あたしは放心して、膝をついた。



行方不明だと思っていた和希が、どうしてここにいるの?



「どうしてオマエがここにいんだよっ……」


凌牙も、和希がどうしてここにいるのか分からない様子。


困惑したように、首を振りながら和希の体を抱く。


だから凌牙と一緒に拉致されていたのとは考えにくい。


行方不明だった2人の事情は、違うように思えて……。




「兄……貴……」


うつろな目で凌牙を捉えた和希が、掠れた声を出した。


それは耳を澄まさないと聞き取れないほどの音量で。




「……俺、……兄貴の……こと……守れ……た……かな……」




――――!?!?